<オンライン開催>
デザインレクチャー2020 SeasonⅡ
~予測不可能な世界を生き抜くための企画・デザインの発想を学ぶ~
京都大学デザインスクールで実際に行われている講義を中心に、企業向けに再編したレクチャーシリーズを開催します。予測不可能な時代(VUCA*)と言われる現在、異質なナレッジ、真の課題発見、解決策のデザイン力が必要とされています。そのためには、異分野の知見を学び、それぞれの分野で培われたデザイン理論・手法を理解し、その礎を築くことが大切です。
本プログラムは、京都大学デザインスクールの教員が、各分野のデザイン理論・手法を説く集中シリーズで、シリーズ全体を通しての受講をお勧めします。
後期のSeasonⅡでは昨年と同様の講義に加え、新たなテーマの講義も開催します。初めての方、前回都合がつかなかった方はもちろん、再度じっくり学びたいという方も、是非受講ください。
※単発の受講も可能です。
*VUCA: Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)
Point
・それぞれの専門分野における問題の捉え方や解決策のデザイン方法がわかります。
・自らの分野・業界の発想や問題の解決方法は限定的であり、バイアスがあると気付きます。
・どの分野のメンバーでプロジェクトチームを構成すれば、真の問題発見や望ましい解決策のデザインが可能となるか、計画できるようになります。
【第1回】文化のデザイン
「社会の変化を織りなす方法論としての文化のデザイン」
社会において大きな価値を生み出すには、問題を解決するだけでも、最適なシステムを設計するだけでも、美しいものを作るだけでも不十分である。その時代における人々の自己表現と結びついた「文化」をデザインすることが求められている。まず、サービスデザインの文脈で、具体的なサービスの分析を通して、「闘争」としてのサービスの理論を学び、人間-脱-中心設計の方法論を理解する。
さらに、この方法論を発展させ、社会の変化を読み解き、人々の自己表現を可能にする、新しい文化をデザインする方法論を学ぶ。特に、文化に関する理論的な視座を紹介し、新しい文化を構築するアートの実践を紹介する。参考図書:
山内裕, 平本毅 & 杉万俊夫. (2017). 『組織・コミュニティデザイン』(京都大学デザインスクール・テキストシリーズ). 共立出版.
山内裕. (2015) 『「闘争」としてのサービス-顧客インタラクションの研究』中央経済社.
山内 裕 / Yutaka Yamauchi
京都大学経営管理大学院 准教授京都大学経営管理大学院准教授。京都大学工学部情報工学卒業、同情報学修士、UCLA Anderson SchoolにてPh.D. in Management。Xerox Palo Alto Research Center (PARC)研究員を経て、京都大学経営管理大学院。
https://yamauchi.net
【第2回】まちづくり(matidukuri)
「空間基準を超えて-社会包摂性に依拠する「まちづくり」が示す公認化(Officialize)の都市計画」
関西で始まった「まちづくり」は、アジア諸国をはじめ各国の研究者や地域コミュニティに知られる概念となり、コミュニティが自立と社会包摂性を獲得し、個人の自己決定を相互に尊重する社会関係のもとで居住環境を進化させていくプロセスと理解されている。その成果は空間的基準で統御する法定計画管理に留まらず、居住地環境・地域社会の将来性を評価しそのあり方を公認するアプローチの拡大に繋がっている。東南アジアには、外見的にスラムとされがちだったがこの公認を獲得していた密集地が、今回の新型コロナ対策にいち早く成果をあげた実績もある。地域ごとのオリジナルな将来性評価と公認化への動きに研究者が寄り添い参画するかたちとしての「フィールド・スクール」活動には、デザインスクールも関与している。日本、インドネシア、タイ、台湾、ドイツとの共同実践の例を紹介する。
神吉 紀世子 / Kiyoko Kanki
京都大学工学研究科 建築学専攻 教授京都大学工学研究科建築学専攻・教授。専門分野は都市計画・農村計画。とくに歴史都市・集落の文化的景観保全、居住者主導による自立的かつ社会包摂的なまちづくり実践に長期に関わる実践的研究を行う。インドネシア・ボロブドゥール寺院周辺地域でのBorobudur Field School活動ではインドネシアの研究者・農村集落コミュニティとともに10年にわたる文化的景観保全活動を行い農村計画学会賞を受賞。
【第3回】情報のデザイン
「情報を効果的に伝えるための方法論」
ことば、グラフィック、コンピュータといったメディアにかかわらず、情報を人に伝える行為は普遍的である。どんなに価値ある情報も、それが人に正しく伝わらなければ意味がない。本講義では、情報デザインを「伝えたい情報を対象者に的確、効果的に伝えるための規範・方法論」と捉え、情報デザインに関わる諸概念について事例を交えながら紹介する。前半では、情報の分類、組織化、言語の視点からの情報デザイン等について議論を行う。後半では、コンピュータにおけるインタフェースデザインを題材とし、使いやすさや信憑性といった人の認知的特性について議論する。
参考図書:
田中克己、黒橋禎夫(編)『情報デザイン (京都大学デザインスクール・テキストシリーズ) 』共立出版、2018。
黒橋 禎夫 / Sadao Kurohashi
京都大学大学院情報学研究科 教授1994年京都大学大学院工学研究科電気工学第二専攻博士課程修了。博士(工学)。2006年4月より京都大学大学院情報学研究科教授。自然言語処理、知識情報処理の研究に従事。2016年よりJSTさきがけ「新しい社会システムデザインに向けた情報基盤技術の創出」研究総括。言語処理学会10周年記念論文賞、同20周年記念論文賞、文部科学大臣表彰科学技術賞等を受賞。2014年より日本学術会議連携会員。
山本 岳洋 / Takehiro Yamamoto
兵庫県立大学社会情報科学部 准教授2011年京都大学大学院情報学研究科博士課程修了。その後、同研究科特定助教、助教などを経て2019年4月より兵庫県立大学社会情報科学部准教授。博士 (情報学)。専門は情報検索、特に情報検索におけるユーザインタラクションやユーザ行動理解に関する研究に従事。WISS 2009 ベストペーパー賞、WebDB Forum 2019 最優秀論文賞等を受賞。
開催要項
デザインレクチャー 2020 SeasonⅡ
日 程:
第1回 文化のデザイン 2020年10月 2日(金)
第2回 まちづくり(matidukuri) 2020年11月 6日(金)
第3回 情報のデザイン 2020年12月25日(金)時 間:
15:00 講義(前半75分)
16:15 休憩
16:30 講義(後半75分)
17:45 終了
※変更する場合がございます。会 場:
オンライン(Zoom)での開催・定員は90名程度です。満席になり次第、申込受付を終了いたします。
・Zoomを利用して行います。お申込みされた方に、開催日までに接続URLをご案内いたします。
・受講予定の環境でZoomが使用可能なことをご確認の上、お申し込み下さい。
(Zoomの接続テストサイト:https://zoom.us/test )
対 象:京都大学デザインイノベーションコンソーシアム会員、非会員・一般
参加費:
正会員S・A・E・特別会員 無料
正会員B 1,000円/1回
非会員・一般 5,000円/1回※正会員S・A・E・特別会員の方も事前にお申込みください。
申込受付:
各回、下記URLよりお申込みください。(事前申し込みが必要です)◆第1回受付期間 2020年8月28日(金)9:00 ~
9月25日(金)9月30日(水)18:00 ※申込〆切を延長しました
お申し込み先URL:申込受付を終了しました。◆第2回受付期間 2020年10月2日(金)~
10月30日(金)11月3日(火・祝) ※申込〆切を延長しました
お申し込み先URL:申込受付を終了しました。◆第3回受付期間 2020年11月下旬~12月18日(金)
お申し込み先URL:Peatixをお使いの方はコチラ→ 申込受付を終了しました。
※参加費有料の方はクレジットカード払いとなります。Peatixをお使いでない方はコチラ→ 申込受付を終了しました。
※参加費有料の方は銀行振込となります。
・講義の振替はございません。予めご了承ください。
・お申し込み後のキャンセルはご遠慮願います。
・やむを得ずキャンセルされる場合は、申込受付期間内に事務局までメールにてご連絡ください。それ以降の参加費のご返金については対応致しかねます。
・キャンセルに伴う不利益(返金手数料の発生等)については、主催者側では責任を負いかねます。
主 催:
京都大学デザインイノベーションコンソーシアム
後 援:
京都大学デザイン学大学院連携プログラム
問合せ:
京都大学デザインイノベーションコンソーシアム事務局
公益財団法人京都高度技術研究所 内 担当:十河・金川
tel: 075-323-7073
mail: info_at_designinnovation.jp (注:_at_を@に変更してください)
◆◇◆チラシのダウンロードはこちらから◆◇◆
◎セミナーの様子は写真・動画撮影を行い、京都大学デザインイノベーションコンソーシアムおよび京都大学デザインスクールの広報物やウェブ等に掲載させていただくことがありますのでご了承ください。問題がある場合は、恐れ入りますが事務局までご連絡ください。