※カリキュラムを一部更新しました。(11/14、1/25)
デザインセミナー Series VIII (特別編)
「持続可能な社会システムのデザイン
~課題解決が誘発するビジネスチャンスを探る~」
デザインセミナーは、デザイン対象領域の理論を説く講義とデザイン理論を実践するワークショップを組み合わせたセミナーです。今回のセミナーは、京都大学デザインスクールの大学院生向け講義「デザイン方法論」とタイアップした特別編として実施します。震災復興、および山林資源の地産地消をテーマに、講義と実践を通じて、持続可能な社会を実現するためのデザイン方法について理解を深めます。
本セミナーでは、国内各地で現実に起きている社会課題の実態や、その解決に向けた取り組みを知り、現場で体感します。こうして得られた知識や経験は、自社のビジネスと社会の諸課題の接点を探り、両立させる試み、すなわち、単なる後付けの説明にとどまらない、真のESG(E: 環境、S: 社会、G: ガバナンス)経営やSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みに繋がります。
プログラムの趣旨
今回のデザインセミナーでは、過去に「デザインレクチャー」の講師も務める京都大学デザインスクールの教授陣が担当し、2つの社会課題をテーマとして、持続可能な社会を実現するためのデザイン方法とは何かについて考えます。
「震災復興」の回(12月17日(土))では、東北地方からのオンライン中継で、震災復興プロジェクトの概要や、復興を進めていく上での苦労、課題等について学び、考えます。
「山林資源の地産地消」(京丹波町)の回(12月5日(月)、および1月14日(土))では、町内産材で木造部分のほとんどを構成する地産地消を実現した「京丹波町庁舎」(※)を題材として、地域の山林資源はどのようにすれば実際に地産地消可能となるのかを考えます。木材の伐採から、製材、施工までの数年をかけたプロセスのスケジューリングなど、地産地消を実現するためには木材コーディネーターの役割が鍵を握っています。実際に現地を訪問し、関係者へのインタビュー等を通じて考えていきます。
また、最終回(1月下旬実施予定)では、「これらの事例に共通するデザイン方法とは何か」について、参加者の皆様とともに議論し、理解を深めます。
※「京丹波町庁舎」は木材利用推進中央協議会 木材利用優良施設賞・農林水産大臣賞他、多数の章を受章しています。
カリキュラム(予定)
Day 1 |
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「イントロダクション」 | |
場所 | オンライン |
担当講師 | 神吉 紀世子(京都大学工学研究科建築学専攻 教授) |
概要 | イントロダクションに加え、インドネシア・ジャカルタからのオンライン中継により、現地から、地産地消の地域づくりの最前線のお話をいただく予定です。(11/14追記) |
Day 2 12月5日(月) |
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「京丹波町新庁舎を通じて考える、地域の森林資源・木材の真の地産地消を実現するには」(第1回) | |
場所 | 京丹波町、および綾部市(オンラインも可†) |
担当講師 ファシリテータ |
神吉 紀世子(京都大学工学研究科建築学専攻 教授) |
ゲスト講師 | 安田 哲也 氏(NPO法人サウンド・ウッズ代表) |
概要 | 1月14日の回の事前学習として、現地を見学します。町有林、京都木材加工センター(京都府森林組合連合会)、民間製材所、に関連する方々にもお話を伺う予定です。 ※京都駅にて9:30頃集合、18:00頃解散予定 †現地の通信環境が良くないため、当日現地参加されない方へは、後日、録画を視聴いただきます |
Day 3 12月17日(土) |
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「災害復興を学ぶ ―東日本大震災の被災地から―」 | |
場所 | オンライン |
担当講師 | 牧 紀男(京都大学防災研究所 教授) |
概要 | 岩手県釜石市の復興に尽力された建設技術研究所の伊藤様から、復興プロジェクトの概要について講義をいただくとともに、現地を一緒にまわって復興をすすめていく上での苦労、課題等についてお話をいただきます。現地からZoomで生中継です。当日は、皆様から直接、質問をしていただいて、疑問にその場でお答えします。(11/14追記) |
Day 4 1月14日(土)13:00~17:00 | |
「京丹波町新庁舎を通じて考える、地域の森林資源・木材の真の地産地消を実現するには」(第2回) | |
場所 | 京丹波町役場(京都府船井郡京丹波町蒲生蒲生野487-1)(オンラインも可) |
担当講師 ファシリテータ |
神吉 紀世子(京都大学工学研究科建築学専攻 教授) |
ゲスト講師 | 安田 哲也 氏(NPO法人サウンド・ウッズ代表) |
概要 | ・安田先生講義(90分) ・グループワーク(60分) ・ディスカッション(60分) ※グループワークは「デザイン方法論」の履修学生と合同で行います。 ※町役場、設計担当者などからもお話を伺う可能性があります。 ※京都駅にて10:00頃集合、18:30頃解散予定 ※現地参加の方は11:00頃から12:00頃まで施設見学の予定 |
Day 5 |
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「まとめ」 | |
場所 | オンライン |
担当講師 | デザイン方法論 担当教員(三浦・牧・神吉) |
概要 | 各回のアンケートの中からトピックを選び、それについて担当教員によるトーク等を交えながら「共通するデザイン方法とは何か」を議論します。 ・担当教員によるパネルトーク ・グループワーク |
講師
神吉 紀世子 (京都大学工学研究科建築学専攻 教授)
専門分野は都市計画・農村計画。とくに歴史都市・集落の文化的景観保全、居住者主導による自立的かつ社会包摂的なまちづくり実践に長期に関わる実践的研究を行う。インドネシア・ボロブドゥール寺院周辺地域でのBorobudur Field School活動ではインドネシアの研究者・農村集落コミュニティとともに10年にわたる文化的景観保全活動を行い農村計画学会賞を受賞。
牧 紀男 (京都大学防災研究所 教授)
理化学研究所/防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター研究員、京都大学防災研究所准教授を経て2014年より現職。専門は防災計画、災害復興計画、危機管理システム。数多くの自治体の地域防災計画策定にたずさわると共に、被災地における自治体支援活動を行っている。著書「復興の防災計画」「災害の住宅誌」(鹿島出版会)、「組織の危機管理入門―リスクにどう立ち向えばいい のか(京大人気講義シリーズ)」(丸善)他。
三浦 研 (京都大学工学研究科建築学専攻 教授)
1993年京都大学工学部建築学科卒業、1997年日本学術振興会特別研究員、1998年京都大学大学院工学研究科助手、2005年大阪市立大学准教授、2013年同教授を経て2016年から現職。人の行動にもとづく施設計画・研究に取り組む。国土交通省人生100年時代の住環境整備事業評価委員。設計監修として「グループハウスあまがさき」、「ニッケてとて加古川」「ニッケあすも市川」など、著書に「小規模多機能ホーム読本」(ミネルヴァ書房)、「いきている長屋」(大阪公立大学共同出版会)、訳書に「環境デザイン学入門」(鹿島出 版会)、2004年日本建築学会 奨励賞、2012年住総研 研究選奨、2018年建築学 会著作賞。
開催概要
日 程:2022年11月下旬(土)11/25(金)、12/5(月)、12/17(土)、1/14(土)、1月下旬(平日または土)1/28(土)
※1.5時間~1日程度×5回
場 所:オンライン(Zoom)、および京丹波町(京都府船井郡)
・オンライン開催の回については、開催2日前までに参加者へ接続URL等をお送りします。
・受講予定の環境で、Zoomが使用可能なことをご確認のうえ、お申込みください。
(Zoomの接続テストサイト:https://zoom.us/test )
・京丹波町で開催の回(Day 2、Day 4)については、JR京都駅付近にて集合・解散を予定しています。
(送迎バスを利用。なお、現地までの移動時間(片道1時間半程度)は上記のカリキュラムに
記載の実施時間には含まれません。また、集合・解散場所は変更となることがあります。)
参加要件:
・原則としてすべての回に出席できること。(開催日時未定の回(Day 1、Day 5)について、
万一ご都合のつかない場合は、後日、録画をご覧いただくこと等で対応させていただきます)
・京丹波町で開催の回(Day 2、Day 4)に、現地にてご参加いただける方を優先させて頂きます。
(一方のみ現地参加を希望される方は、オンライン参加への変更等をお願いすることがあります)
定 員:15名程度
参加費:
<S会員 無料>
<A・E・特別会員 40,000円>
<B会員 60,000円>
<非会員 80,000円>
・お支払い方法は請求書払いとなります。開催後に請求書をお送りいたします。
キャンセル規程:
・参加者のご都合によりお申込み後にキャンセルされる場合は、以下のキャンセル料を申し受けます。
初回開催日の7日前から前々日 :参加費の30%
初回開催日の前日から当日以降:参加費の100%
申込〆切:2022年11月21日(月)23日(水・祝) ※延長しました
お申込みは、こちらから
その他:
・内容は一部変更となることがあります。
・京丹波町で開催の回(Day 2、Day 4)にオンラインでご参加いただく場合、山間地のため、
現地での通信ネットワークの状況によっては、接続が一部途絶する可能性があります。予めご了承ください。
・本セミナーは大学院講義の一部に合流して実施する形を取ります。学生の教育の場であることについて、
ご理解とご協力をお願いいたします。
主催:京都大学デザインイノベーションコンソーシアム
後援:京都大学デザイン学大学院連携プログラム
お問合せ先
京都大学デザインイノベーションコンソーシアム事務局
公益財団法人京都高度技術研究所内 野木・十河
mail: info_at_designinnovation.jp (注:_at_を@に変更してください) 電話:075-323-7073