―東証主催「企業価値向上大賞」受賞―
オムロン株式会社、企業価値向上の取り組みとヘルスケア事業戦略について
講師: 宮田 喜一郎 (オムロン株式会社 執行役員常務 CTO兼 技術・知財本部長)
今年の5月10日に82回目の創業記念日を迎えたオムロン㈱は、センシング&コントロールをコアコンピタンスとし、オートメーションの進化を通じて、社会の持続的成長に寄与して参りました。昨年、同社は東京証券取引所から「企業価値向上表彰」の大賞に選定されました。選定の理由は、同社が実践している「ROIC経営」にあります。ROIC経営とは、投下資本利益率(ROIC)を重要な経営指標と位置づけ、社内の各部門で意識できるレベルに分解し現場レベルでROICの向上を浸透・追求する活動です。例えば、営業部門では「いかに利益を上げるか」、生産部門では「いかに安く効率良く作るか」、開発や商品企画部門では「開発する商品やサービスでいかにお客様の価値を最大化するか」といったように、ROICを算出するための要素を各部門が自部門の指標に捉えなおして追求することで、高いレベルでの企業価値向上を成し遂げました。今春オムロン㈱のCTOに就任した講演者は更なる企業価値向上にチャレンジ致します。あらゆるモノが通信機能を持つと言われるIoT (Internet of Things)世界が到来する中、例えばヘルスケア機器と通信との融合は新たな価値創造の好例であるといえましょう。具体的にはバイタルデータを活用した高齢者等の見守りや、健康行動の評価による街の活性化がありますが、その取り組みの一端として、被災地や離島における事例や商店街活性化の取り組みを例に紹介して頂きます。また、バイタルデータに代表されるヘルスケアデータは、他のセンサ(環境センサ等)と組み合わせることで、これまでとは違った新たな価値を生み出す可能性を秘めています。結びにこれらのデータ解析領域での発展性についても触れて頂きます。
更なる企業価値向上を目指すオムロン㈱のCTOの生の声から多くを学び、次の時代を担うビジネスデザインに活かして参りましょう。
日時: 2015年7月1日(水) 開始時間;17時30分(19時頃から懇話会・有料)
場所: 京都大学デザインイノベーション拠点(KRP9号館5F)
対象: デザインイノベーションコンソーシアム会員、京都大学教員・学生、一部招待者
定員: 40名程度
参加費: 無料(懇話会1000円)
主催: 京都大学デザイン学大学院連携プログラム / デザインイノベーションコンソーシアム
申込: ★ご好評につき、申込受付は終了いたしました。
締切: 2015年6月24日(水)
チラシのダウンロードはこちらから
問合せ: デザインイノベーションコンソーシアム 事務局
京都リサーチパーク(株) 山口
mail: info_at_designinnovation.jp (注 : 「_at_」を@に変更してください)
電話:075-315-8522
講演者ご紹介: 宮田 喜一郎(みやた きいちろう) オムロン株式会社 執行役員常務 CTO兼 技術・知財本部長
プロフィール:
1985年 ㈱立石ライフサイエンス研究所(現オムロンヘルスケア㈱)入社。1988年 立石電機㈱(現オムロン㈱)健康医用機器統轄事業部、1990年 ㈱オムロンライフサイエンス研究所(現オムロンヘルスケ㈱)、1994年 米国Omron Healthcare, Inc.、1998年 ㈱オムロンライフサイエンス研究所を経て、2003年 オムロンヘルスケア㈱ 商品事業統轄部 生体計測事業部長に就任。 2005年 同社 商品事業統轄部長を経て、2006年より執行役員兼務。更に、2008年 同社 執行役員常務兼務、2010年 オムロンヘルスケア㈱代表取締役社長、2010年 オムロン㈱執行役員、 2012年 同社 執行役員常務を歴任、2015年より現職。
日本経済を支え、世界をもリードしてきた電子産業の凋落傾向は否定できず、これに代替する新産業の興隆、これの萌芽となるベンチャー企業の勃興も期待値からは、遠い状況にあります。このため、日本は経済・産業の視点からも大きな転換を余儀なくされ、まさに、産業・ビジネスをグローバルに設計(デザイン)し直す時を迎えています。
元シャープ常務・京都大学デザイン学ユニット特任教授の貫井孝氏プロデュースの本シリーズでは、産業界の一線で活動している、または実績のある企業人を招き、ビジネス現場の実態、抱えているビジネス課題、その突破口、戦略、そのための人材論などアクチュアルな講演をいただきます。これをもとに、産・官・学の参加者が、質疑、試論を交わし、ビジネス価値、ビジネスモデルを創造する思考起点となることを期待しています。
国の経済活動の中枢を担う「産業・企業・グローバルビジネス」という切り口から、様々な分野・バリューチェーンにおける解決課題の認識と方向性、それを可能とするイノベ―ティブな人材要件などを語り合い、それぞれの立場の人々のモチベーションを高めるとともに、「これから」のビジネスイノベーションに繋がる一歩とすることを目指します。
京都大学工学部卒業。シャープ(株)中央研究所を皮切りに、同社電化システム事業副本部長、生産技術開発推進本部長、取締役IC事業本部長等を歴任。平成22年より同社常務執行役員生産技術統轄。同社顧問を経て、平成25年12月より京都大学デザイン学ユニット特任教授。