「地球と共存する経営」
講師: 小林 喜光 氏(株式会社三菱ケミカルホールディングス 取締役会長、前 経済同友会・代表幹事)
開催日の2021年3月11日は、東日本大震災という国難に遭遇してからちょうど10年目にあたります。そして、現在、我々はコロナ禍という国難に直面しています。一方、日本経済は平成時代を経て令和になった今、世界の中での存在感が徐々に薄れていく状況の中で大きな試練を迎えています。
今、私たちはまさに、これらを正視し、次の時代をどう担っていくのか、世界の社会・経済、そして地球環境の変化を俯瞰する中で、処方箋を描いていかねばなりません。真摯に過去を振り返り、今地球上で起きている諸事を考え併せ、次代をデザインする上での大切な視点、留意点を株式会社三菱ケミカルホールディングス 取締役会長・小林喜光氏より直接皆様方に届けて頂く機会を得ました。奮ってご参加下さい。
( 2020/3/26開催予定のフォーラムは新型コロナ感染拡大に伴い、中止と致しましたが、講師のご厚意により、この度、改めて開催の運びとなりました。)
【講演概要】
グローバル化やデジタル化が進展し、地政学的な不確実性が高まる中で、新型コロナウイルスが世界で猛威を振るうなど、人類はこれまで経験したことのない革命期を迎えつつある。その一方、平成の時代に経済的な比較劣位に陥ってしまった日本、まるで茹でガエル状態を呈している。茹でガエルを飛び上がらせるにはヘビが必要だが、その実コロナこそがヘビであったというべきかもしれない。
令和の新時代に、我々はいかにしてこの激動の21世紀を設計していくべきか。
ひとつのヒントとして、企業経営の世界で三菱ケミカルHDグループが10年以上前から標榜してきた「4次元経営」をご紹介する。すなわち、儲けの軸(X軸)、イノベーションの軸(Y軸)、そして持続可能性の軸(Z軸)という3つの軸に加え、時間軸を加えることで、真の企業価値を希求する手法についてお話したい。
この「4次元経営」は、アカデミアや国家にも敷衍できる。目指すべき適正な競争と公正な分配のある最適化社会の実現に向けて、戦後100年であり、シンギュラリティーの到来が予測される2045年からバックキャストして、我々は何を今なすべきかを考えてみたい。
日本がこのまま落ちていくか、或いは再び世界に輝ける国となるか。我々は今、大きな岐路に立たされている。
日 時:2021年 3月 11日(木) 17:30~
場 所:オンライン(Zoom使用予定)
・Zoomを利用して行う予定です。お申込みされた方に、開催日までに接続URLをご案内いたします。
・受講予定の環境でZoomが使用可能なことをご確認の上、お申し込み下さい。
(Zoomの接続テストサイト:https://zoom.us/test )
<お願い>
本フォーラム全体としての一体感醸成のため、できるだけカメラを「オン」状態にして参加いただければ幸いです。
対 象:京都大学教員・学生、京都大学デザインイノベーションコンソーシアム会員、一部招待者
定 員:100名程度
参加費:無料
申込締切:2021年2月28日(日)※満席になり次第、募集を締め切ります。
お申込み:★ご好評につき、満席となりましたので、申込受付は終了いたしました。
ご了承くださいますようお願いいたします。
・お申込み後、キャンセルをされる場合は、開催日前日までに事務局までメールにてご連絡ください。
主 催:京都大学デザイン学大学院連携プログラム
京都大学デザインイノベーションコンソーシアム
問合せ先:京都大学デザインイノベーションコンソーシアム 事務局
公益財団法人京都高度技術研究所内 担当:金川
mail: info_at_designinnovation.jp (注:_at_を@に変更してください)
電話:075-323-7073
◆◇◆チラシのダウンロードはこちらから◆◇◆
◎フォーラムの様子は写真・動画撮影を行い、京都大学デザインイノベーションコンソーシアムおよび京都大学デザインスクールの広報物やウェブ等に掲載させていただくことがありますのでご了承ください。問題がある場合は、恐れ入りますが事務局までご連絡ください。
講演者ご紹介:
小林 喜光(こばやし よしみつ)
株式会社三菱ケミカルホールディングス 取締役会長、前 経済同友会・代表幹事
プロフィール:
1971年 3月 東京大学大学院 理学系研究科
相関理化学専攻修士課程修了
1972年 7月 ヘブライ大学(イスラエル)物理化学科
1973年 9月 ピサ大学(イタリア)化学科
1974年12月 三菱化成工業㈱(現・三菱ケミカル㈱)入社
1975年 7月 東京大学 理学博士号取得
2007年 4月 ㈱三菱ケミカルホールディングス 代表取締役社長
2012年 6月 東京電力㈱ 社外取締役(~15年3月)
2013年 1月 経済財政諮問会議 民間議員(~14年9月)
2014年 5月 一般社団法人日本化学工業協会 会長(~16年5月)
2014年 9月 産業競争力会議 民間議員(~16年9月)
2015年 4月 公益社団法人経済同友会 代表幹事(~19年4月)
2015年 6月 ㈱三菱ケミカルホールディングス 取締役会長(現)
2015年 9月 ㈱東芝 社外取締役(~20年7月)
2016年 9月 未来投資会議・構造改革徹底推進会合会長(~20年10月)
2017年10月 原子力損害賠償・廃炉等支援機構 運営委員会委員(現)
2018年 3月 総合科学技術・イノベーション会議議員(現)
2018年 6月 日本銀行参与(現)
2019年 7月 財務省再生プロジェクト推進会議メンバー(現)
2019年 8月 一般社団法人カーボンリサイクルファンド会長(現)
2019年10月 規制改革推進会議議長(現)
2020年 5月~ 公益社団法人日本化学会 会長(現)
2020年 6月~ 公益社団法人日本工学アカデミー 会長(現)
ビジネスデザインシリーズについて
日本経済を支え、世界をもリードしてきた電子産業の凋落傾向は否定できず、これに代替する新産業の興隆、これの萌芽となるベンチャー企業の勃興も期待値からは、遠い状況にあります。このため、日本は経済・産業の視点からも大きな転換を余儀なくされ、まさに、産業・ビジネスをグローバルに設計(デザイン)し直す時を迎えています。
元シャープ常務・京都大学デザイン学リーディング大学院 特命教授の貫井孝氏プロデュースの本シリーズでは、産業界の一線で活動している、または実績のある企業人を招き、ビジネス現場の実態、抱えているビジネス課題、その突破口、戦略、そのための人材論などアクチュアルな講演をいただきます。これをもとに、産・官・学の参加者が、質疑、試論を交わし、ビジネス価値、ビジネスモデルを創造する思考起点となることを期待しています。
国の経済活動の中枢を担う「産業・企業・グローバルビジネス」という切り口から、様々な分野・バリューチェーンにおける解決課題の認識と方向性、それを可能とするイノベ―ティブな人材要件などを語り合い、それぞれの立場の人々のモチベーションを高めるとともに、「これから」のビジネスイノベーションに繋がる一歩とすることを目指します。
◆貫井 孝 / Takashi Nukii
京都大学工学部卒業。シャープ(株)中央研究所を皮切りに、同社電化システム事業副本部長、生産技術開発推進本部長、取締役IC事業本部長等を歴任。平成22年より同社常務執行役員生産技術統轄。同社顧問を経て、現在、京都大学デザイン学リーディング大学院 特命教授。