Design Innovation Consortium

Event

2016/10/27

Professional Design Camp 003「都市とAI」~ビジネスイノベーションで圧倒的にレジリエントな都市を実現する~

2017年3月13日(月)~15日(水)

「都市とAI」
~ビジネスイノベーションで圧倒的にレジリエントな都市を実現する~

 プロフェッショナル・デザインキャンプは、参加者同士の価値協創を通じて、未来に求められる新たな価値を生み出し、そのプロセスを学びあう場です。様々な企業から集う参加者でチームを組み、共通のテーマのもとで、3日間で新たな価値の創出を試みていただきます。特に今回は「デザインキャンプ+」と位置付け、価値の創出だけでなく、異業種の企業間でのコラボレーションのファーストステップとしていただくことを目指します。

 本デザインキャンプでは、異業種から集う参加者との議論で得られる気付きや、各回のテーマに対する深い理解を得られます。また、本デザインキャンプで協創した新たな価値は、今後の研究開発や事業推進に自由に活用していただけます。

 3日間の熱いデザインキャンプ+には、大学と異業種の知恵が集まります。異業種とのコラボレーションによる新規事業の探索と推進に関心がある方のご参加をお待ちしております。




【テーマ概要】  

 世界的に都市への人口集中が進んでおり、2030年には世界人口の60%が都市に住むと予測されています。都市化にはさまざまなリスクが潜んでいますが、特に災害は都市の最大の弱点と言われ、その対策が課題となっています。

 今回のプロフェッショナル・デザインキャンプでは、東日本大震災を始めとするさまざまな災害を克服してきた企業力で、圧倒的にレジリエントな都市を実現するアイデアを創出します。ここでいう災害とは、地震や水害だけではなく、疫病やサイバーテロ等を含みます。キャンプでは、都市を支える建物、エネルギー、ライフライン、物流、コミュニティなど、異なる観点の検討チームを作り、IoT、AI、自律分散などをキーワードにデザインワークを進めます。

 都市における災害対策は、日本だけでなく、急激に都市化の進む新興国などでも大きな課題です。さまざまな業種の叡智を結集して、危機をビジネスチャンスに変えるイノベーションを創出するファーストステップとしましょう。



【講師】

牧先生5.png牧 紀男
京都大学防災研究所 都市防災計画分野 教授

1968年京都市生まれ。和歌山県出身。1987年和歌山県立向陽高等学校卒業、1991年京都大学工学部建築学科卒業、1993年京都大学大学院工学研究科建築学第二専攻修士課程修了、1996年京都大学大学院工学研究科環境地球工学専攻博士課程指導認定退学、1997年に京都大学大学院工学研究科で博士(工学)を取得。1996年京都大学大学院工学研究科助手、1998年理化学研究所/防災科学技術研究所 地震防災フロンティア研究センター副チームリーダー、2003年-2004年カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、2004年同チームリーダー、2005年京都大学防災研究所巨大災害研究センター准教授、2014年―京都大学防災研究所 教授。専門は、防災計画、災害復興計画、危機管理システム、すまいの災害誌。数多くの自治体の防災戦略計画策定、地域防災計画にたずさわると共に、2004年新潟県中越地震で大きな被害を受けた小千谷市の復興計画の策定・検証や、2011年東日本大震災では岩手県災害対策本部において災害対応時の情報処理支援を行う等、被災地における自治体支援活動を行っている。また、日本内外の災害後の復興プロセス、住宅再建についても調査を行っている。著書「復興の防災計画」「災害の住宅誌」(鹿島出版会)、「組織の危機管理入門―リスクにどう立ち向えばいいのか (京大人気講義シリーズ)」(丸善)、「はじめて学ぶ都市計画」(市ヶ谷出版)他



----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


「新しいレベルの安全都市を実現する」

首都直下地震、南海トラフ地震、新興感染症、テロ等々、都市を取り巻く様々なリスクが存在します。どれだけ社会活動が活発なのか(曝露量)、その原因となる事案の大きな(ハザード)、都市の危機に対する対処力(防災力)という3つの要素により影響度は決まり、人口が集中し、社会経済活動が集中する都市という存在自体が大災害を発生させる原因となっています。

その一方で、現在社会ではこれまでとは違う新たな安全性能が求められるようになっています。命、施設・建物が壊れないことに加えて、危機にみまわれても「機能し続ける」ということが都市には求められるようになってきています。「機能し続ける」都市を実現するために、張り巡らされたセンサー網から入手・構築可能な情報も沢山あると思います。

研究が進んでいる首都直下地震、南海トラフ地震といった自然災害の事例を中心に、災害時に大都市でどういった事態が発生することが想定されているのか、また現在の都市に求められる新たな安全性能、具体的にどういった情報、機能が求められているのかについてもお話したいと思います。


==========================================================


石田先生3.png石田 亨

京都大学大学院情報学研究科 教授
京都大学デザインスクール プログラムコーディネータ

1978年京都大学大学院情報工学専攻修士課程修了。同年日本電信電話公社電気通信研究所入所。1993年京都大学工学部教授を経て現職。同研究科社会情報学専攻や京都大学デザインスクールなど、分野横断型の教育組織の創設に貢献。この間、ミュンヘン工科大学、パリ第六大学、メリーランド大学、上海交通大学、清華大学客員教授などを経験。電子情報通信学会、情報処理学会、IEEE 各フェロー。日本学術会議会員。マルチエージェントシステムのトップカンファレンスAAMAS の第一回大会委員長、セマンティックWeb のトップジャーナルWeb Semantics の初代編集長など、人工知能の国際的な研究活動に貢献。デジタルシティ、言語グリッド、異文化コラボレーションなど情報技術と社会をつなぐ研究プロジェクトを推進。


----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


「パラダイムとしての人工知能」

この講演では、まず、人工知能研究を俯瞰します。人工知能は知能の計算モデルを考案し、コンピュータ上に実装する研究分野です。そこで、これまでに提案された、論理、神経回路網、インタラクションなどのモデルを概観します。今、話題の深層学習の人工知能研究における位置づけも説明します。

しかし、昨今の報道に現れる「人工知能」という用語は、研究分野と言うよりは、パラダイムとして理解したほうがよさそうです。つまり、知的な機能が生活に入ってくることに人々の関心が集まっていることの表れです。パラダイムとして人工知能では、自動走行車、介護ロボット、第4次産業革命など、技術の進歩による社会の変化を洞察することが重要となります。また、パラダイムはシフトします。知的な機能が身近になれば、人々の関心は次に移ります。人工知能パラダイムは、ポスト人工知能パラダイムの芽を含んでいます。



【想定する参加者】
一定の業務経験を有する若手(入社5~15年)以上の方で、以下の何れかに該当する方
・イノベーションに意欲がある
・異業種とのコラボレーションに関心がある
・多様なバックグラウンド、性別、国籍(国際経験)

【カリキュラム】

図1.png

3日間のデザインワークは、『都市とAI』をメインテーマとして、異業種のメンバーで構成された複数のチームで進めます。

各チームでは、「建築とAI」、「ICTとコミュニティ」など、チームごとに設定されたサブテーマを中心に議論いただく予定です。

※サブテーマのご提案もお待ちしております。参加申し込み時にお知らせください。

※サブテーマごとのチーム分けは事務局で行います。テーマ領域のご希望がある場合は参加申し込み時にお知らせください。
(ご希望に沿えない場合もありますのでご了承ください)


<主な流れとキーワード>
①オリエンテーションとコミュニティビルディング

・関係性のデザイン
・インタビューセッション
・リソースシェアリング
②京都大学の叡智に触れる
・京都大学防災研究所 都市防災計画分野 牧 紀男教授 「新しいレベルの安全都市を実現する」
・京都大学大学院情報学研究科 石田 亨教授 「パラダイムとしての人工知能」
③未来の解像度を上げる
・ワールドカフェ
・シナリオ思考
④創発セッション
・ブレインストーミング
・固定観念とメンタルモデルを考える
⑤生成的分科会とアウトプット
・この指とまれセッション
・プロトタイピング
・プレゼンテーション
※カリキュラムは状況により変更する場合がございますのでご了承ください。


【参加のメリット】

• 防災、AIなどの基礎知識の習得
• 各種デザイン手法の習得(シナリオプランニングなど)
• 異業種とのコミュニケーション力の獲得、人的ネットワークの構築
• 新たなビジネスアイデアの獲得

過去に実施されたプログラムのレポートは下記よりご覧いただけます
「Professional Design Camp 001」レポート
「Professional Design Camp 002」レポート



【開催要項】

プロフェッショナル・デザインキャンプ
「都市とAI 」~ビジネスイノベーションで圧倒的にレジリエントな都市を実現する~

日 程: 2017年3月13日(月)~15日(水)
会 場: 御茶ノ水トライエッジカンファレンス
    東京都千代田区神田駿河台4-2-5 御茶ノ水NKビル(トライエッジ御茶ノ水)11階
    http://try-edge.infield95.com/access/
定 員: 30名程度
参加費: 正会員A 150,000円(税込)
    正会員B 200,000円(税込)
    非会員・一般 300,000円(税込)
   ※宿泊費は含まれません。

申 込:https://pro.form-mailer.jp/fms/13ecd687110370

申込〆切:2017年2月10日(金)
主 催: デザインイノベーションコンソーシアム
後 援: 京都大学デザイン学大学院連携プログラム(予定)
問合せ:デザインイノベーションコンソーシアム事務局
    京都リサーチパーク株式会社
    tel: 075-315-8522 mail:info@designinnovation.jp

参加に関するご留意事項 お申し込みの前にご確認ください。
• プロフェッショナル・デザインキャンプ(以下「キャンプ」という。)で生じたアイデアについては、共創の場としての性格上、既に産業財産権が出願されているものを除き、公知のものとし、その活用は自由とします。キャンプで新規に生じた著作権については、著作者に帰属しますが、デザインイノベーションコンソーシアム(以下「コンソーシアム」という。)が作成する資料への使用並びに参加者及び参加者所属組織への再使用を許諾するものとします。
• キャンプ実施のために必要となる既存の知財・研究成果・データは、参加者に予めその帰属を明示するものとします。ただし、当該知財・研究成果・データに関するNDA を参加者に求めることはしないものとします。
• キャンプの結果は、主催・後援団体の発表会・Web・ニューズレター・各種展示を通じて公開します。
• キャンプには、3日間通してのご参加をお願いいたします。
• キャンプの様子は、写真・ビデオ撮影を行わせていただきます。また、撮影した写真・動画は、コンソーシアム及び京都大学デザインスクールの広報手段、講演資料、マスメディア提供資料、書籍などに用いる場合があります。個人が特定されないよう加工することをご希望の方は、キャンプ期間中に実行委員会に連絡をお願い致します。各グループの成果の概要は、Webやパンフレット等の各種広報物にて公開させていただきます。